野島春樹の沈思黙考

心に移ろいゆくよしなしごと

額田王(ぬかたのおおきみ) 和歌

熟田津(にきたつ)に 船(ふな)乗りせむと 月(つき)待てば

潮(しお)もかなひぬ 今は漕(こ)ぎ出(い)でな

                                   額田王

                              万葉集・巻一・6

〈現代語訳・口語訳〉

熟田津(にきたつ)で、船を出そうと月を待っていると、いよいよ潮の流れも良くなってきた。さあ、いまこそ船出するのです。

 

※この歌は九州へ向かう途中、斉明7年(西暦661年)1月、熟田津(にきたつ:愛媛県松山市)に滞在し、次の航海のタイミングをはかっていたときの歌です。斉明天皇(さいめいてんのう)の歌とも言われています。