野島春樹の沈思黙考

心に移ろいゆくよしなしごと

柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ) 和歌 万葉集 相聞歌

笹の葉は み山もさやに さやげども 我れは妹思ふ 別れ来ぬれば

(ささのはは みやまもさやに さやげども あれはいもおもふ わかれきぬれば)

                                  柿本人麻呂

                             万葉集・巻二・133

〈現代語訳・口語訳〉

笹の葉は山に満ちてざわざわと風に鳴っているが、私の心は一途に妻を思う。別れてきたので。