野島春樹の沈思黙考

心に移ろいゆくよしなしごと

百人一首 二十四番 菅家(かんけ)

このたびは ぬさもとりあへず 手向山 紅葉のにしき 神のまにまに

(このたびは ぬさもとりあへず たむけやま もみぢのにしき かみのまにまに)

                                    菅家

〈現代語訳・口語訳〉

今度の旅は急いで発ちましたので、捧げるぬさを用意することも出来ませんでした。しかし、この手向山に美しい紅葉をぬさとして捧げますので、どうか、お心のままにお受け取りください。

 

※菅家(かんけ) 菅原道真のこと。

 

※幣(ぬさ) 神に祈る時に捧げ、また祓(はら)いに使う、紙・麻などを切って垂らしたもの。幣帛(へいはく)。御幣(ごへい)。