野島春樹の沈思黙考

心に移ろいゆくよしなしごと

百人一首 二十一番 素性法師

今来むと いひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな

(いまこむと いひしばかりに ながつきの ありあけのつきを まちいでつるかな)

                                   素性法師

〈現代語訳・口語訳〉

「今すぐに行きましょう」とあなたがおっしゃったので、その言葉を信じて九月の長い夜を待っていましたが、とうとう有明の月が出る頃を迎えてしまいました。