野島春樹の沈思黙考

心に移ろいゆくよしなしごと

百人一首 十八番 藤原敏行朝臣(ふじわらのとしゆきあそん)

住の江の 岸に寄る浪 よるさへや 夢のかよひ路 人目よくらむ

(すみのえの きしによるなみ よるさへや ゆめのかよひじ ひとめよくらむ)

                                 藤原敏行朝臣

〈現代語訳・口語訳〉

住の江の岸に打ち寄せる浪のようにいつもあなたに会いたいのだが、どうして夜の夢の中でさえ、あなたは人目をはばかって会ってはくれないのだろうか。

 

※住の江

摂津国住吉(せっつのくにすみよし)。現在の大阪府大阪市住吉区の海岸のこと。