野島春樹の沈思黙考

心に移ろいゆくよしなしごと

百人一首 十三番 陽成院(ようぜいいん)

筑波嶺(つくばね)の みねより落つる みなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬる

(つくばねの みねよりおつる みなのがわ こいぞつもりて ふちとなりぬる)

                                  陽成院

〈現代語訳・口語訳〉

筑波山の峯からながれてくるみなの川も、最初は小さなせせらぎほどだが、やがては深い淵をつくるように、私の恋もしだいに積もり、今では淵のように深いものとなってしまった。 

 

陽成院 

陽成天皇(ようぜいてんのう)

(869年~949年)

第57代天皇(在位876年~884年)

陽成天皇は、父・清和天皇から9歳で譲位を受け即位しました。歌合(うたあわせ)を催すなど文才にも秀でており、陽成天皇が詠んだ和歌は後世に伝わっています。

 

筑波山